電気工事士虎の巻 ~ オールドルーキーが教える業界事情から試験対策まで ~

已むに已まれぬ事情で48歳で電気工事業界に入ったおっさんのつぶやき

【ウチ、電気屋さんの筈ですが……】電気工事士は電気設備だけ扱ってればいい?

こんにちはorこんばんは、かんとな(cantona)です。

 

電気工事業界に入ってくる理由って、人によっていろいろあると思います。

 

このブログはどっちかと言えば中高年の再就職を目指している方の中で

 

「手にスキルを付けられる仕事の方が、先々の為になるんじゃないだろうか?」

 

と思ってこの業界を選んだ、または選ぼうとしてる人をメインターゲットにしているのですが。

 

そして、そういう方々は(おいら自身もそーであったように)電気工事士が具体的にどんな仕事をしているかは良く知らないことが多いのではないでしょうか?

 

イメージとしては建築現場で配線を通したり太陽光発電の設備を作ったりという感じで、電線を接続したり器具を据え付けたりするのが電気屋さんと考えておられると思います。

 

確かにその通りで、それが電気屋さんの主要な仕事であるのは間違いないのですが、ペンチやニッパー、圧着器具を駆使して配線・結線したりするばかりかというと、そうでもないのが現実です。

 

おいらも含めて業界初心者の多くが

 

「えっ?これ電気屋の仕事なの?」

 

と面喰らう作業の筆頭は「建柱」だと思います。

 

建柱とは敷地外の電柱や電信柱(よく同一視されるこの2つは別物なんですが詳しくは別の機会に)から送電線を引き込む為の引込柱や、照明用のポールを建てる作業です。

 

建てる柱がコンクリート柱で人力では無理な物は専門業者に外注しますけど、照明用のステンレス柱くらいならだいたいの電気屋さんは自力で建てるようです。

 

また、仮設柱といって建築現場の作業用機械の為の仮設電源用の柱は木柱だったりするので、これも自力で建てますね。

 

仮設柱だと穴を掘って、建て込みして、根元を埋めて、支柱または支線で支えるだけなんですが、照明ポールのように恒久的にそこに建てる柱の場合は、根元にスリーブといってステンレスの筒を埋めて中にモルタルを流し込まなきゃならないので大変です。

 

これはもう、非の打ち所がないほど土建屋さんの仕事です。

 

砂と砂利とセメントをスコップで混ぜてコネコネしていると、

「……おかしいな、オレは土建屋に就職した覚えは無いんだが」

という気持ちになること請け合いです(笑)

 

他にも店舗の撤退や建て替えなどに伴って電気設備の撤去ということになればまるっきり解体屋さんの仕事ですし、電気温水器の据え付けの時は部分的に水道工事のようなこともやります。

エアコンの設置も取り付けるだけなら電気工事士の仕事ですが━━まあ、アレは電源工事が無ければ工事士の資格も要りませんが━━物件によっては配管用の穴を開ける為に壁をドリルでぶち抜いたりしますしね。

 

そもそも電気工事は建築業の一分野なので、電気屋さんだからといって電気だけやっとけばいい、というものでもないんです。

 

これを「オレは電気工事がやりたくてこの業界に入ったのに!」と憤るか、それとも「まあ、いろんなことがやれた方が先々の足しになるかな」と考えるかはひとそれぞれでしょうね。

 

しかし、電気屋さんは他業種の仕事も(部分的にですが)やりますが、他業種の人はまず電気には触りたがりません。

 

如何にも建築現場で喰ってきた、という感じのベテランさんでも「電気は分からないから」と二の足を踏みますね。

 

それだけ、電気は専門職として認められているということでしょう。

その割には建築現場における電気屋さんの立場は弱いんですが……まあ、その話は別の機会に。